かなざわの人物 喫茶去 その4<闘 茶>

元来宋(ソウ 中国の趙宋チョウソウ 10~13世紀)において流行し、日本式に発展したものです。これは正統派の寺院の喫茶法に対して、社交的世俗的な流れでした。三種類三服ずつを飲み、別にしておいた一包を飲みます。これを十服茶といい、「本茶」か「非茶」か*を判定して、飲み比べる競技です。当てた数が多い人を勝ちとしました。南北朝時代に制定された『建武式目』では、連歌会・茶寄合(闘茶・茶かぶき)を禁止しています。

*本茶=栂尾茶トガノオチャ。 非茶=仁和寺・醍醐・葉室・宇治・般若寺・神尾山の茶。のちに宇治茶が質量ともに栂尾茶を抜いて、本茶となりました。   

(井上泰利)

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